年中行事の内容紹介

①1月1日~3日 新年祈祷

毎年、新年のご祈祷を1月1日から3日間行っております。日蓮宗のご祈禱は、仏・法・僧・鬼子母神などの諸天善神に法華経の功徳を捧げ、家内安全・交通安全・開運厄除などの祈願をいたします。現世では安穏になり大難が小難に、小難が無難に転じることをお祈りします。
※ご祈祷の予定時間
元旦:6時、9時以降は15名を目安に順次、最終は12時
2日/3日:9時以降は15名を目安に順次、最終は12時

②1月4日~5日 身延山久遠寺初詣

毎年1月4日~5日に檀信徒有志の方々と山梨県久遠寺(日蓮宗総本山)に初詣に参ります。特に数十名の僧侶による早朝のお勤めは、幻想的かつ圧巻の法要です。当寺院はこの初詣を半世紀以上続けています。

③3月/9月 お彼岸

 お彼岸とは、そもそも日本由来の仏教行事です。迷いや煩悩があるこの世の『此岸(しがん)』に対し、悟りの開けたあの世の事を『彼岸(ひがん)』といいます。お彼岸とは、此岸から悟りの境地の彼岸に至るまでの仏道の修行を行う期間のことをいいます。これに、日本の伝統的な先祖供養の進行が結びついて現在のような形となりました。
 春のお彼岸は3月の春分の日を中日とする前後の3日間、秋のお彼岸は9月の秋分の日を中日とする前後3日間、それぞれ合計7日間とされています。
 前述の修行と聞くとハードルが高いと思うかもしれませんが、例えば「人にやさしくする」「迷いや煩悩を抑える」「自分自身を見直す」など、心穏やかに過ごしてみるのはどうでしょうか?また、仏道修行の基本とされる『六波羅蜜』は全ての存在に感謝する「報恩感謝の精神」が基本となっていますので、お彼岸にお墓参りをしたり、お供えをするなども修行の一環と言えるでしょう。

④4月 釋尊降誕会(花まつり)

 4月8日のお釈迦様の誕生を祝う仏事です。草花で飾られた花御堂(はなみどう)の中に安置された誕生仏に甘茶をかけるので、灌仏会(かんぶつえ)ともいいます。誕生仏とは、お釈迦様がお生まれになってすぐ7歩あゆまれ、右手は天、左手は地を指し、「天上天下唯我独尊」と唱えられた姿を現しており、甘茶はお釈迦様が誕生の瞬間に竜王が産湯の代わりに天より「甘露の雨」を降らしたことから、甘茶をかける風習が出来たとされています。
 私たち一人ひとりの「いのち」の尊さを思いながら、また、子供たちが健やかに成長することを願いながら、一緒にお釈迦様の誕生をお祝いしましょう。
※お寺として、
・当日は、落語や講談のご披露があります。
・式後は、参加された皆様と甘茶や軽食をとりながら歓談となります。

⑤春の団参会

 上の写真は東日本大震災のご供養のため、松島湾の船上からの散華供養をしている様子。
 毎年春に檀信徒と日蓮宗ゆかりの地と観光やご供養を目的に団参会を企画しております。

⑥8月 盂蘭盆会/施餓鬼法要

 もともと、お釈迦様の弟子である目蓮尊者が餓鬼道に堕ちた母親を、お釈迦様の教えによりその苦しみから救ったことが始まりの由来とされております。日本では伝わってきた仏教思想と伝統的な宗教儀礼が結びつき、現在のお盆の習慣が出来たと考えられています。
※お寺として
1日:有志の檀信徒と仏具磨き
7日:有志の檀信徒と境内清掃
7~15日:希望する檀信徒へ棚経を行っております。
16日: 9:30~盂蘭盆会法要(新盆にあたる御遺族)
  11:30~盂蘭盆会/施餓鬼法要(一般)

⑦10月 龍口法難会(ぼたもち講)

 龍口法難とは、「立正安国論」を著して鎌倉幕府に呈上した日蓮聖人は、当時の幕府や諸宗を批判したとして捕らえられ、龍ノ口刑場にて首を切られそうになりました。しかし、江の島方より光の玉が飛来し、その光で目がくらんだ役人は恐れおののき、首をはねることが出来なかったとされています。
 日蓮聖人はこの龍ノ口刑場に連行される途中、ある老婆が聖人にぼた餅をご供養したといわれています。結果、法難を逃れていることから「首つなぎのぼた餅」「難除けのぼた餅」として、ぼた餅を御宝前に供える習慣が出来ました。当寺院では、当日朝に檀信徒と一緒にぼた餅を作り、法要後に皆様方とぼた餅を食べながら歓談します。上段右側の写真は日蓮聖人のお衣を夏用から冬用へと御衣替えをしている様子です。
また、下段の写真は法要前に催された講談と落語の一幕、右側は龍口法難の法要の様子です。
 

⑧11月 御会式(おえしき)

 日蓮聖人がお亡くなりになられた日に営む法要です。忌日は10月13日でありますが、当寺院では月遅れの11月に行っております。日蓮聖人がお亡くなりになった日、桜が季節外れの花を咲かせたという故事があり、当日は「万灯(まんとう)」という大小多くの塔を建て、桜の造花を飾って万灯供養を盛大に行います。
※お寺として、
・御会式前の数日間、有志の檀信徒と御会式準備会とし万灯建立のお手伝いをいただいております。
・当日は朝から、檀信徒とお餅をつき(臼、機械使用)、大福をを作って御宝前にお供えします。法要後はお供物としてお配りしております。

下記の写真は令和6年度御会式の一コマ